僕(梶谷守)のところに、また新しい相談が届きました。
今度は「天之杜(あめのもり)」という占いサイトについてです。
これまでのケースと同じように、金運を切り口にした占いのようです。
ただ、今回とくに気になったのは「生活費に手をつけてしまった」という相談があったことです。「高額当選する」と言われて施術を受けたのに、実際に手元に残ったのは金銭的な喪失だけだった、と。
「占いのつもりが、気づいたら生活が苦しくなっていた」
ここまでくると、単なる娯楽の範囲を超えていると思います。
先に僕なりの結論をお伝えすると、「金運が上がる」「高額当選する」という言葉で期待を煽り、生活費にまで手をつけさせてしまうケースがあるというのは、占いサイト詐欺の中でもかなり深刻な部類です。
契約上「返金不可」とされていても、勧誘の方法次第では返金を主張できる可能性があります。
特に、生活に支障が出るほどの支払いをしてしまった場合は、一日でも早く司法書士に相談することをおすすめします。
梶谷守「今回は、運営元とされる株式会社フォーセント『天之杜』の実態と、課金してしまった場合にできることを、一緒に整理していきます。」
「無料鑑定」から「終わらない課金」に変わるまでの流れ
寄せられた相談を整理すると、今回も似た流れが見えてきます。
きっかけは、TikTokやYouTubeで見かけた「この動画を見た人は金運が上がる」といった動画だったという方がほとんどです。
気になってタップすると、占い師を名乗るLINEアカウントへの登録画面に案内されます。
LINE登録後、無料の鑑定メッセージが届きます。
「近いうちに高額な当選運が来る」といった、具体的な金運の予告から始まるのが特徴です。
やり取りを続けるうちに無料の範囲は終わり、返信1回あたり1,500円前後のポイント課金が発生するようになります。



『お守り』や『開運グッズ』ではなく『施術』という言葉を使うあたり、いかにもプロフェッショナルな行為に聞こえるよう工夫されている印象を受けます。
中には、手元の資金が心もとなくなった段階で「今この施術を止めると、これまでの分が無駄になる」「生活費からでも、すぐに何倍にもなって返ってくる」といった説明を受け、生活費にまで手をつけてしまったという相談も寄せられています。



「『すぐに返ってくる』という言葉で生活費に手を出させるのは、正直かなり悪質だと感じています。ここまできたら、占いというより金銭トラブルとして捉えるべきです。」
「天之杜」や、フェイ・ユーリン、近松アーリャといった鑑定師とのやり取りに心当たりがある方は、詐欺ゼロ運動代表・梶谷まで、LINEで教えてください。
運営会社の実態調査
特定商取引法に基づく表記を確認しておきます。
| 販売事業者 | 株式会社フォーセント |
| 運営責任者 | 広瀬歩夢 |
| 所在地 | 〒154-0001 東京都世田谷区池尻二丁目31番20号5階 |
| 電話番号 | 050-3032-9965 |
| メールアドレス | [email protected] |
この会社についても、詳しい情報は多く見つかりませんでした。ただ、今回調べていて驚いたのは、サイト上に登場する鑑定師の数です。次の章で詳しく見ていきます。



「これだけの人数の『先生』が在籍しているように見せられると、それだけで信頼してしまいそうになりますよね。次の章で、そこにどんな仕掛けがあるのか見ていきましょう。」
【鑑定師の権威付け構造】なぜ、ここまで信じてしまうのか
「天之杜」に関連する鑑定師として確認できた名前は、フェイ・ユーリン、近松アーリャ、諏訪貴己子、水島塗江、道満龍彦、千寿、琴葉、すみれ、紅葉
分かっているだけで9名にのぼります。
海外風の名前、和風の名前、さらには「道満」のような陰陽師を連想させる名前まで、実にバラエティ豊かな顔ぶれです。
一つのサイトにこれだけ多様な占い師が揃っているように見せることで、「これだけの布陣なら本物だろう」という信頼を積み上げさせる。
これも占いサイト詐欺の典型的な手口です。
実際には、少数の担当者が使い分けている人格である可能性が高いと考えられます。



「9人分の名前と設定を作り込むのは、正直かなり手が込んでいます。それだけ、読者に『本物だ』と信じ込ませることに力を入れているとも言えます。」
複数の鑑定師人格を使い分ける手口は、単に信頼を積み上げるだけでなく、「別の先生からも同じことを言われた」という形で、読者の中の疑いを打ち消す役割も果たします。
今回のケースで「生活費からでも」という一線を越えた提案がされていたことを踏まえると、こうした権威付けの仕組みが、読者の判断力を鈍らせる一因になっていた可能性は十分に考えられます。
フェイ・ユーリン、近松アーリャ、諏訪貴己子など、「天之杜」の鑑定師とのやり取りのスクリーンショットや体験をお持ちの方は、梶谷までLINEでお寄せください。
よくある被害報告のパターン
「天之杜」についても、Yahoo!知恵袋や消費者庁のような確定的な公表事例は、今の時点では見つけられていません。
ただ、この手の”継続課金型”の占いサイトでは、共通して見られるパターンがあります。
- 「高額当選する」という予告を信じてやり取りを続けるうちに、総額が数万円〜数十万円に膨らんでいた
- 「施術」という名目で、鑑定というより金銭的なサービスの色合いが強い課金を繰り返していた
- 資金が心もとなくなった段階で「生活費からでも」と勧められ、後戻りできないところまで支払ってしまった
- 利用明細を見て初めて、支払った総額の大きさに気づいた



「生活費に手をつけてしまった、というのは本当に深刻なサインです。もしこれを読んでいて心当たりがあるなら、次の章のチェックリストを、ぜひ確認してみてください。」
セルフチェック|あなたのケースは当てはまりますか?
ここまで、「天之杜」の典型的な流れと、鑑定師の演出手口、よくある被害パターンを見てきました。
ここで一度、自分のケースがどれくらい当てはまるか確認してみましょう。
- 「高額当選する」「金運が上がる」といった予告を信じて、やり取りを続けている
- 無料鑑定のはずだったのに、気づいたら「施術」名目でポイントを購入していた
- 資金が厳しくなった際に、「生活費からでも」「すぐに返ってくる」と支払いを勧められたことがある
- 鑑定師の名前や設定が複数存在し、その人数の多さに違和感を覚えたことがある
- 1回あたりの金額は少額でも、月の利用明細を見ると合計で数万円以上になっている
- 生活費や貯蓄など、本来別の目的のためのお金にまで手をつけてしまった
1つでも当てはまったなら、それは契約の取消や返金を主張できる可能性があるサインです。
特に、生活費にまで手をつけてしまったという方は、状況が深刻化する前に、できるだけ早く動くことをおすすめします。
次の章で、法的な根拠を整理して解説します。



「生活費に手を出してしまったことを、誰にも言えずに抱え込んでいる方もいると思います。でも、それは責められることではありません。まずは状況を話すところから始めましょう。」
支払ってしまった場合の返金・解約の可能性
「もう結構な額を払ってしまったし、今さら諦めるしかないのかな」
そう感じている方もいると思います。ただ、状況によっては、次のような主張ができる可能性があります。
クーリングオフについて
占いサイトのようなオンラインの情報提供サービスは、通信販売に分類されることが多く、クーリングオフの対象外となるのが原則です。
ただし、勧誘の実態が「不安を煽って高額な役務提供契約を結ばせる」ものであった場合は、次に説明する消費者契約法の取消が主な武器になります。
消費者契約法に基づく契約の取消
「高額当選する」「すぐに何倍にもなって返ってくる」など、根拠のない結果を断定的に示された場合は「断定的判断の提供」に該当し、契約の取消を主張できる可能性があります。
特に、資金的な余裕がないことを分かった上で支払いを勧めていたのであれば、その勧誘のあり方自体が問題視される余地もあります。



「『生活費からでも』は、相手が読者の状況を分かった上で言っている可能性があります。それだけ悪質性が高いと、僕は感じています。」
継続課金だからこそ、記録が重要
1回ごとの金額が小さい分、「いつ、いくら払ったか」を後から正確に思い出すのは簡単ではありません。
利用明細、ポイント購入履歴、鑑定師とのメッセージのやり取りは、できる範囲でスクリーンショットを残しておいてください。
総額を正確に示せるかどうかで、主張できる範囲が変わってきます。
決済手段によって取れる対応も変わる
- クレジットカードで支払った場合
-
カード会社へのチャージバック申請、決済代行業者への異議申し立てを検討できます
- 銀行振込やプリペイド決済の場合
-
チャージバックのような制度は使えないことが多く、内容証明郵便での解除通知や、状況に応じた交渉が中心になります
これらの主張が実際に認められるかどうかは、やり取りの内容や記録の有無によって変わります。
「もう手遅れかもしれない」と思っても、まずは今残っている記録を整理するところから始めてみてください。
相談するなら、どこがいい?警察・消費者センター・司法書士の違い
「これって詐欺なのかな」と思ったとき、多くの人がまず思い浮かべるのは警察や消費者センターだと思います。
占い関連の相談でも、僕のところによく届く質問です。
ですが、目的によって向いている窓口は変わってきます。
| 相談先 | 特徴 |
|---|---|
| 警察 | 捜査機関のため被害届は出せるが、被害額が小さいと捜査に至らないこともある。占いサイトのような継続課金型は「1件あたりの金額」で見られると、なおさら動きにくい |
| 消費者センター(188) | 業者との返金交渉に対応してくれるが、担当者によっては交渉に不慣れで、不利な条件で和解してしまうこともある |
| 司法書士 | 「できる限り多く返金する」という目的に特化して、決済代行業者への異議申し立て、内容証明郵便の送付など、状況に応じた手段を組み合わせて動くことができる |



「僕自身は弁護士でも司法書士でもないので、法的な判断はできません。ただ、『占いに使ったお金だから恥ずかしくて相談しづらい』という声もよく聞きます。でも、恥ずかしいことは何もありません。」
【まとめ】一人で抱え込まず、早めの相談を
ここまで読んで、「自分の場合はどうなんだろう」と、思い当たる節があった方もいるかもしれません。
まず伝えておきたいのは、「高額当選する」という言葉を信じてしまったことも、生活費にまで手をつけてしまったことも、決してあなたの落ち度だけが原因ではないということです。9人もの鑑定師を用意し、生活状況を見透かしたかのような勧誘を仕掛けてくる。
それだけ入念に作り込まれた仕組みだったということです。「恥ずかしくて言えない」と思う必要もありません。
一方で、利用明細やメッセージのやり取りは、時間が経つほど確認しづらくなります。
特に生活費に影響が出ている場合は、「もう少し様子を見よう」ではなく、今このタイミングで一度、司法書士の先生に状況を整理してもらうことを強くおすすめします。
僕自身は弁護士でも司法書士でもないので、あなたの契約が違法にあたるかどうかを断定することはできません。僕にできるのは、寄せられた情報を記録して、必要な窓口につなぐことだけです。
それでも、誰かに今の状況を話すことから、次の一歩が見えてくることは多いと思っています。
まずは、今日感じた不安を、誰かに話してみてください。



一人で抱え込まないでください。僕でも、司法書士の先生でも構いません。生活費にまで影響が出ているなら、なおさら急いでほしいと思っています。





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